社内にマーケティング意識を根付かせるための事例紹介

   

 

強い会社は社内にマーケティング意識が浸透しています。

一方で、業績の厳しい企業では、マーケティングの概念すら知らない社員が多数を占めています。

カリスマ的な経営者の感覚で勝ってきた企業は、今後厳しい事態に陥るかもしれません。

今回の新型コロナウイルスのように、今後の世界は予想ができない事態に見舞われる可能性があるからです。

この記事では、社内にマーケティング意識を浸透させる方法について考えます。

 

 

マーケティングとは?

 

最初にマーケティングとは何か?ということについて考えたいと思います。

マーケティングという言葉はざっくりしすぎていて、定義や解釈もさまざまです。

共通しているのは、

・お客さんを作ること

・商品やサービスを買ってもらうこと

・継続して買ってもらうこと(もしくは紹介を得る)

ということが網羅されていることでしょう。

 

そのためには、

・お客さんとどう出会うのか?

・お客さんはどんな商品やサービスを欲しているのか?と知る

・自社の商品やサービスをどう伝えるのか?

・収益が最大化する価格設定を考える

 

ということになります。

要はマーケティングとは、お客さんを作り、継続して買っていただくシステムだと言えそうです。

 

 

 

 

優れた企業のマーケティング

 

次に企業の優れたメーカティング事例を紹介しましょう。

ここでは、理解がしやすいように、商品を起点にしたマーケティングのアイデアを紹介します。

カルビーでは、スタック菓子離れとじゃがいもの不作でポテトチップスの販売が停滞していました。そんな中で、各自治体を巻き込んで開発した“地元チップス”「47都道府県の味」が好評で、日頃あまりスナック菓子を購入しない層を引きつけました。

基本的にポテトチップスの製造ラインは同じだと想定できるので、大きな設備投資を必要とせずに、成功したマーケティングの事例です。

 

カップ焼きそばのペヤングを展開するまるか食品はさらに秀逸です。

製品はほぼほぼカップ焼きそばで袋麺の販売はありません。

激辛、大盛りなど、話題性の高い製品をトンドンリリースしています。激辛焼きそばはユーチューバーの定番アイテムになるなど、拡散性も抜群です。もちろん、テレビにも取り上げられて、さらに認知が高まるという好循環のマーケティングを展開しています。

売上が堅調な定番製品があり、設備をそのまま使うことができるので、リスクの少ないチャレンジができていると言えます。

 

 

 

マーケティングの基礎(例題)

 

こうした話を聞いても、自社には当てはまりにくいと考えるかもしれません。

その場合は、次のような例題をスタッフに出してみてはいかがでしょうか?

 

Q1:あなたがラーメン屋さんを出す時は、ラーメン激戦区に出すか、ラーメン屋さんがない地区に出しますか?そして、その理由は?

 

ラーメンの激戦区に出店する場合は、すでにお客さんが存在します。ですから、どのように自分のお店にお客さんを呼び込むのかを考えます。

・味

・創作ラーメン

・お店の設計

・価格

などの差別化が必要です。

 

ラーメン店がない地区の場合は、さらにアイデアが必要です。

まずは、飲食店は少ないということは、お客さんも少ないということです。ですから、お客さんを呼び込む方法を考える必要があります。

ラーメンは定番で行くのか、創作的なもので行くのかも戦略です。

この問題を間変えた後で、自社の製品について考えてみると楽しくマーケティングについて勉強ができます。

 

 

 

マーケティングのアイデアとは?

 

集約すれば、次のようになります。

 

お客さんの関心を引く

ペヤングの戦略がこれに当たります。好奇心をくすぐる商品や宣伝文句を考えることになります。

 

お客様の利便性を高める

BtoBでは、センサーの販売を手掛けるキーエンスのマーケティングが秀逸です。製品ごとの情報を出すことでSEO対策が万全です。さらに、カタログや技術資料が豊富にラインアップされ、ダウンロードするためには、会員登録が必要になります。会員ごとに、ページの閲覧数が計測され、カスタマイズされたメールマガジンが配信されます。

強力な営業会社の印象がありますが、秀逸なWEBマーケティングが行われているのです。

 

競合との差別化

非常識な経営で知られている未来工業は、差別化でも有名です。

例えば、樹脂製のスイッチボックスは壁に埋め込んだ後に場所が分からなくなることがあった。同社ではアルミ箔を張ることで金属探知機で見つけやすくしています。

常に「差別化を考える」という社風自体が他社との差別化に成功している要因です。

 

 

 

マーケティングで何を勉強すればいいのか?

 

この記事で紹介した企業のマーケティングを学ぶに当たり、必要な知識は2点に集約されます。

 

マーケティングの4P

4Pとは、自社の製品やサービスを評価する指標を示したものです。

 

Product(プロダクト:製品)

Price(プライス:価格)

Place(プレイス:流通)

Promotion(プロモーション:販売促進)

漠然と差別化を考えるよりも、正確に自社の分析をすることができます。

 

 

SOWT分析

SWOT(スウォット)分析は、内部環境と外部環境それぞれの要素を洗い出し、現状を分析していく手法です。自社の可能性や見逃していた強みに気づかせてくれる手法ともいえます。

・自社の強みと弱み

・社会環境が自社の強みとなることは?

・社会環境が自社の弱みとなることは?

を分析する手法です。

 

 

 

まとめ

 

この記事では、社内にマーケティング意識を浸透させる基本的なことをお伝えしました。まずは社員が自分ごととして考える習慣を身につけるように、例題を軸に勉強会を開催してはいかがでしょうか。

 

 

 

 

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