行動経済学を実際の仕事に応用する9つの事例

   

 

行動経済学という学問をご存知でしょうか?

行動経済学は,人間は、合理的ではないことを前提に経済を分析する学問を言います。合理的ではないとは、直感・感情に頼って判断・決定を行うため、ささいな情報に振り回されるということです。その結果,市場で何が起こり,資源配分や所得分配,そして人びとの幸福や満足にどのような影響が及ぼされるのかを追究する学問です。

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要は、合理的でないことを合理的に体系化するという学問と言えます。

さて、行動経済学を、私たちはどのように使うことができるのでしょうか?

この記事では行動経済学の使い方について考えてみます。

 

 

行動経済学の応用1:値引きの金額をどう見せるか?

 

あなたは家電を買おうとしています。

入ったお店では、音楽プレーヤーが10,000円で販売されていますが、300メートル先の家電店では9,000円で売られているという情報をキャッチします。あなたはどうするでしょうか?

次に、20万円のテレビが売られていて、隣の駅の家電店では、199,000円で売られていたとします。

 

安くなっている金額はどちらも1,000円ですね。ところが、音楽プレーヤーは300メートル先の家電店に移動し、テレビはその店で買う人が多いというデータがあります。

 

人は、母数の違いで行動コストが違うと錯覚するのです。

ここからわかることは、見積もりを出す時は、値引きの金額が大きく感じるように提案するということです。

金額が小さい場合はパーセント、大きい場合は金額で提案するということになります。

 

 

 

行動経済学の応用2:新しい課長が来る

 

あなたの部署に新しい課長がやってくることになりました。

 

・温厚だけど、出世は遅い。部下にもやさしい。

・やり手で、出世が早い。しかし、部下に厳しい。

本質的には、あなたの能力と課長の性質は関係がないはずです。しかし、温厚な課長の場合は仕事が楽、やり手の課長の場合は仕事が大変になるという意識になりがちです。

どちらがいいのかは、価値観によります。好みの課長によって、自分の性格がわかります。

逆に言えば、部下に好かれようとするなら、キャラクターを選出すればいいということになります。

 

 

行動経済学の応用3:3つのプライス

 

10万円、15万円、20万円のカメラがあったとします。

自分の好みと予算、用途で決めればいいはずですが、ほとんどの人は、真ん中を買うというデータがあります。最も売れないのは、安いカメラです。しかし、さらに5万円のカメラを追加したら、10万円のカメラが売れるようになります。

売りたい商品やサービスがあれば、3つのプライスをつけると効果的です。

 

 

 

行動経済学の応用4:あたりの割合

 

10,000円が10人に一人の割合で当たる

10万円が100人に一人の割合で当たる

というくじがあったとします。

 

当然確率が高いと感じるのは、前者です。

キャンペーンなどでは、当たりやすいと思わせる懸賞を設計するといいでしょう。

 

総額○名

総額○円

という具合ですね。

 

 

 

行動系座学の応用5:捨てないと損

 

あなたは設備投資に半額を支払っています。

しかし、もっと性能のいい設備が出ました。

あなたが半額を捨てて、新しい設備を購入しますか?それとも、残りのお金を支払って、古い設備を購入しますか?

 

これはコンコルド効果と呼ばれ、このまま投資を進めると損失が出ると分かっていても、これまでに投資した分を惜しみ、ついつい投資を継続してしまう心理的傾向のことを言います。

効果的ではないものは、思い切って捨てることも大切です。結果的に損害が小さくなります。

 

 

 

行動経済学の応用6:他人のお金と自分のお金

 

あなたは、旅行に行こうとしています。しかし、当日は台風がくるという天気予防が出ました。

あなたは、旅行に行きますか、行きませんか?

 

では、この旅行がプレゼントだったらどうでしょう?

自分のお金だと行こうとして、プレゼントの場合は見送るのではないでしょうか。

要は、もらったものは価値が半減するということです。

価値を感じさせるためには、少しでもお金を払わせる工夫です。人間は、無料よりも、100円をもらう方が、そのものを大切にする傾向があるのです。

 

 

 

行動経済学の応用7:同じことなのに違う印象

 

美人だけど性格がきつい

性格がきついけど美人

この2つは、順番が違うだけで、同じことを言っています。

しかし、印象は全く違います。

前者は性格がきつい、後者は美人という印象になっているはずです。

 

脳は前の言葉をスキップして、後ろの言葉を記憶するのです。

相手にポジティブな印象を与えたいのか、ネガティブな印象を与えたいのかで順番を入れ替えればいいでしょう。

 

 

 

行動経済学の応用8:関心を引く方法

 

100人中50人が成功して、5年後30人が生存

100人中50人が失敗して、5年後までに20名が死亡

 

両者は同じことを言っています。

しかし、手術を受けようと思うのは前者ではないでしょうか。

 

ポジティブな印象のデータに聞こえるからです。

お分かりかと思いますが、マスコミが注意を引きたい場合は、ネガティブな数字を出します。新型コロナウィルスの感染者数を大きく報道すれば、視聴率が上がるからです。

 

 

 

行動経済学の応用9:目先の利益

 

月給30万円 ボーナス20万円

月給20万円 ボーナス80万円

 

もらえる年収は同じです。しかし、毎月、確実にもらえる金額を大きくする方が満足度は高くなります。

つまり、インセンティブは小口でも毎月支払う方が社員にやる気を引き出しやすいと言えます。

 

 

 

まとめ

 

この記事では、行動分析学を私たちのビジネスに活かす方法を考えてみました。実質的に同じ条件でも表現方法や伝え方で全く違った感覚になります。その結果、人々の行動も変わってきます。人は合理的ではないと言うことを論理的に考えると言う行動経済学は新しい学問ですが、ビジネスの現場でも使うことができます。ぜひ、記事を参考にしてください。

 

 

 

 

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