なぜ、企業の不祥事は繰り返されるのか?不祥事が起こる6つの理由

   

 

企業の不祥事が後を断ちません。日本を代表する大企業の不祥事もあります。しかも、内容が大胆であり、自浄作用があれば防ぐことができた内容が脈々と受け継がれてきた事実が報道されています。こうした報道を見るたびに、落胆をしますが、他人事ではありません。

もしかしたら、自分が働いている企業でも不祥事が行われているのかもしれません。

 

その時、あなたは会社を告発できるでしょうか?

 

この記事では、企業の不祥事が起こる理由を考えてみます。

 

 

企業の不祥事で誰が得をしているのか?

 

最初に考えたいことは、企業の不祥事で誰が得をしているのかということです。

郵政の大阪では複数の局長が関わる不正な経費請求が判明しました。この場合は、億単位の横領をしているわけですから、局長の利益になっています。

また、配下の郵便局長を脅した元局長が福岡地裁から強要未遂罪で有罪判決を受けています。元局長は息子の不正の疑いを内部通報され「辞めるまで追い込む」と通報者らを恫喝(どうかつ)しています。この場合も、本人の不利益を避ける目的があります。

一方で、三菱電機は鉄道用の空調設備で、製造を手がける長崎製作所で検査偽装が続いていたと報道されました。この場合は、日本郵政のように特定に人物が利益を得ていたわけではありません。

利益になるわけではないのに、なぜに企業の不祥事が繰り返されるのか?この点は興味深いところです。

 

 

 

不祥事が起こる6つの理由

 

1:チェックの甘さ

最も大きな理由は、チェックの甘さです。

第一生命保険では、山口県で、元営業社員が顧客から計19億円超をだましとったという不祥事が起きています。この元社員は山口県内で保険を半世紀以上売り続けた成績優秀者で、会社から社内唯一の肩書「特別調査役」(現在は廃止)を与えられていました。

この肩書を利用して、「特別枠」を用いて高金利で運用するとのうそを持ちかけて資金を集めていたのです。問題は、第一生命は外部から17年に不正発覚につながる情報を受けて調べたようですが、実態をつかめず調査をいったん終え、その後も被害が広がったということです。

 

2:社内文化

日本郵政では、不祥事を起こした元局長が内部通報の情報を本社の担当役員から得ていたという報道があります。内部通報者の安全は守られていません。通報者の一部は周囲から役職を降りるよう迫られ、精神的に追い詰められていた。

三菱の問題でが、会社側は製品の安全性は確保されているとしていますが、調査結果や再発防止策の公表は9月になるということでした。

鉄道各社は厳しく受け止めていて、「安全に問題ない」との説明を「信用できない」などと詰め寄ったという報道もあります。信頼の回復以前に対応が遅いというもの社内文化と言えそうです。

 

 

3:コスト圧縮

良品を低コストで生産するのは簡単ではありません。

製造大手の原薬メーカー「山本化学工業」(和歌山市)が、無届けで安価な中国製AAを混入させていたという報道がありました。

自動車メーカーのスズキでは、品質問題が出た後、「機能や性能品質を維持したうえでのコストダウンと理解すべきところが、誤った理解に結びついた。私が先頭に立ち、必要なものにはお金をかける取り組みをしている」

当然のことですが、トップの命令のいかんにより、社員は品質よりもコストダウンを優先してしまうのです。

 

 

4:成果の強制

東芝では、大規模な不正会計が発覚し、歴代社長が引責辞任しました。理由は実現不能とも映る高い利益目標を「チャレンジ」と称して現場に押しつけていたことです。社内からは是正を求める声が上がっていたようだが、事なかれ主義の経営陣は、見て見ぬふりや先送りを繰り返した結果、不正会計につながっています。

 

 

5:納期

神戸製鋼所はアルミや銅製品などの検査データの改ざんを公表しました。不正は複数の工場で常態化していました。不正が行われていた部署で仕事をしていた男性は朝日新聞のインタビューに「納期を守れなかったら顧客も困り、ライバル会社に仕事を取られると考えた」と答えています。

 

 

6:慣習

入社した段階ですでに不正が行われており、それを代々引き継いでいる企業もあります。

自動車のアルミ製部品を作る企業では、製品の検査結果が顧客の求める数値に達しなくても、「この範囲なら大丈夫」と考え、顧客側に伏せて出荷していたことがわかっています。

顧客が求める品質を下回った製品を、顧客の了解を得たうえで出荷する行為は「特別採用」と呼ばれ、製造現場では商習慣となっていたようです。同社は顧客に黙って検査データを改ざんして出荷。一部の工場では、こうした出荷を「トクサイ」、データ改ざん行為を「メイキング」と隠語で呼んでいたと報道されています。

 

 

 

赤信号みんなで渡れば怖くない

 

不正の恐ろしいとことはバレなければ、どんどんと慣れてしまうということです。しかも、会社ぐるみの不正の場合、「赤信号みんなで渡れば怖くない」となってしまいます。

 

 

 

まとめ

 

企業の不祥事が起こるプロセスには一定のメカニズムがあります。必ずしも悪意を持ったスタートではないことが多いですが、恐ろしいのは不正に慣れてしまうことです。しかも、慣れは不正をエスカレートさせていきます。自社では不正は行われていないのか。チェックしてみてください。

 

 

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