50代夫婦のお金事情 ―「これからの人生」を安心して楽しむために

50代という年代は、多くの人にとって「人生の転換期」といえます。
子どもが大学進学や就職を迎え、教育費のピークを越えつつある一方で、親の介護や自分たちの老後準備も現実味を帯びてくる時期。
仕事では責任の重いポジションにいる反面、役職定年で収入が減る不安もある。そんな50代夫婦のお金事情を、データとともに整理してみましょう。
Contents
■ 50代世帯の平均年収は?
総務省「家計調査」や厚労省「賃金構造基本統計調査」によると、50代世帯の平均年収は約750万~800万円前後。
ただしこれは共働きを含む世帯全体の数値であり、夫婦の働き方によって大きく異なります。
例えば、夫が正社員で妻がパート勤務の場合、世帯年収は600万~700万円程度が平均的です。
一方、共働きフルタイムの場合は900万円を超えるケースも少なくありません。
この年収水準は、30代・40代と比べてピークにあたる一方で、生活支出も多い年代。
「教育費」「住宅ローン」「親の介護」「自分たちの老後資金づくり」と、まさにお金の“同時多発出費”が起こりやすい時期でもあります。
■ 教育費と住宅ローンの現実
子どもが大学生であれば、教育費はまだ年間100万円以上かかることも珍しくありません。
文部科学省の調査では、国公立大学で年間約80万円、私立大学では120万~150万円が目安。
さらに仕送りや一人暮らしの家賃を含めると、1人あたり年間200万円近くになるケースもあります。
住宅ローンはどうでしょうか。
住宅金融支援機構のデータによると、50代でローンを返済中の世帯は全体の約6割。
平均残高は1,000万円前後とされます。
ローン完済の目途が見え始める頃とはいえ、「子どもの学費が終わったら次は老後資金」という流れが多く、なかなか貯蓄が増えにくいのが実情です。
■ 役職定年でどう変わる? 50代の給料事情
50代後半になると、多くの企業で「役職定年制度」が適用されます。
たとえば55歳で部長職から外れ、管理職手当がなくなり、給与が20〜30%減るケースが一般的。
同じ会社で働いていても、「肩書き」と「収入」が大きく変化するのがこの時期の特徴です。
一方で、早期退職制度の案内が届くのもこの頃。
会社員人生の“出口”を意識し始める中で、「再雇用」「副業」「早期リタイア」など、働き方の選択肢も広がりつつあります。
つまり50代は、“お金の減少リスク”を理解しながら、“新しい収入の形”を考えるタイミングでもあるのです。
■ 年金は早くもらう? それとも遅らせる?
年金は原則65歳から受給できますが、繰り上げて60歳からもらうことも、繰り下げて75歳まで遅らせることも可能です。
受給開始を1か月遅らせるごとに0.7%増額され、最大で84%の増額になります。
逆に早くもらうと、1か月あたり0.4%ずつ減額され、60歳から受け取ると約24%減。
つまり、「長生きすれば遅らせた方が得」という構造です。
ただし、60代前半で仕事を辞め、生活費が足りない場合には、繰り上げ受給でキャッシュフローを優先する判断もあります。
最も重要なのは、「何歳まで働くか」「どのくらいの生活費が必要か」を夫婦で共有し、シミュレーションすることです。
■ 親世代の老後は“恵まれていた”
今の50代が子どものころ、親世代(現在の80代前後)は高度経済成長期を経験し、退職金・年金制度ともに恵まれていました。
終身雇用が当たり前で、退職金で住宅ローンを完済、年金で旅行や趣味を楽しむ――そんな“安定した老後”のモデルが成り立っていたのです。
しかし現代は、退職金の平均額が減少傾向にあり、年金も物価上昇に追いつかない現実があります。
同じ「老後」でも、今の50代夫婦にはより柔軟な資金設計とライフプランの工夫が求められます。
■ いくらの預金があれば安心?
金融広報中央委員会の調査によると、50代の貯蓄額(金融資産保有額)は平均1,600万円前後。
ただし中央値は600万〜700万円程度で、平均値との差が大きいのが実情です。
つまり、「貯金ゼロ世帯」から「5,000万円以上の資産世帯」まで、分布は非常に広いのです。
老後資金の目安としてよく言われるのが、夫婦で2,000万円問題。
ただしこれは「退職後の生活費が毎月26万円、年金が22万円」という前提に基づく概算です。
現実には、住宅ローンや家賃の有無、趣味や旅行などの支出スタイルによって必要額は大きく変わります。
一般的な目安としては、
- 生活費6か月分の「生活防衛資金」
- 退職までに住宅ローン完済
- 退職金+貯蓄で老後資金2,000万〜3,000万円
この3つを確保できれば、比較的安心といえます。
■ 残りの人生を“楽しむ”お金の使い方
50代以降は、単に「貯める」よりも「どう使うか」が重要になります。
子育てが一段落した今こそ、自分たちの人生を再設計するチャンスです。
例えば――
- 健康への投資:ジム通いや人間ドック、食生活の改善は将来の医療費を減らす“最良の節約”。
- 夫婦の時間を楽しむ:旅行や趣味、学び直しへの支出は「心の資産」になります。
- 地域や人とのつながりを持つ:ボランティアやコミュニティ活動は、定年後の生きがいと社会的安心を与えてくれます。
「お金を使って経験を買う」「人との関係を広げる」ことが、老後の幸福度を左右します。
また、50代からNISAやiDeCoなどの制度を活用して、老後資金の“第二ステージ”を築くのも効果的です。
■ まとめ:50代夫婦は「守り」と「攻め」の両立を
50代は、人生の折り返し点でありながら、まだ十分に巻き返せる年代でもあります。
教育費やローンの重圧が落ち着いた後こそ、「これからどう生きたいか」を夫婦で考えるタイミング。
「守り」だけでなく、「攻めの人生設計」を描くことが、安心と幸せを両立する鍵になるでしょう。
お金の数字は冷静に。
でも人生の使い方は、少しだけ大胆に。
50代夫婦のこれからは、そんなバランス感覚が何より大切です。
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