「よいことをしたら、よいことが起こる」は科学的に証明できるのか?
2026/02/10

「よいことをしたら、よいことが起こる」
誰もが一度は聞いたことのある言葉だ。けれど同時に、こう思ったこともあるだろう。
本当に?
いいことをしても、損するだけのことも多くないか?
この問いは、実はかなり無茶だ。なぜなら「よいこと」と「よい結果」は主観的で、しかも時間差があり、因果関係を切り分けにくい。
それでもあえて問うなら——科学はこの命題に、どこまで近づけるのか。
結論から言えば、
「厳密な意味での証明」はできない。
しかし同時に、
「かなり強く支持する証拠」は存在する。
以下、その理由を整理してみよう。
Contents
1. 科学が苦手な問いである理由
まず前提として、「よいことをしたら、よいことが起こる」は、科学にとって非常に扱いにくい。
- 「よいこと」の定義が人によって違う
- 結果がすぐ出るとは限らない
- 観測不能な要素(人の評価・信頼・運)を含む
これは自然科学よりも、行動科学・心理学・社会学の領域に近い問いだ。
つまり「物理法則のような再現性」は期待できない。
それでも、部分的な検証は可能だ。
2. 心理学:よい行いは本人の状態を変える
心理学の研究では、他者に親切な行為をした人は、
- 主観的幸福感が上がる
- ストレスホルモンが低下する
- 抑うつ傾向が軽減する
といった結果が繰り返し報告されている。
重要なのは、「結果が外から来る前に、まず本人が変わる」点だ。
よい行動 →
自分は価値ある存在だという感覚 →
自己効力感の上昇 →
行動の質が上がる
この連鎖は、かなり安定して観測されている。
3. 社会学:信頼は“見えない資産”として蓄積される
社会学では、「返報性の原理」がよく知られている。
- 人は、よくしてくれた相手に、何らかの形で返したくなる
- 直接返せなくても、別の誰かに回すことがある
つまり、よい行動は社会的ネットワーク内で拡散する。
これは「今すぐ得をする」話ではない。
だが長期的には、
- 信頼されやすくなる
- 情報が集まりやすくなる
- 協力を得やすくなる
という形で、確率的にリターンを生む。
宝くじではないが、当たりやすい場所に立つ効果はある。
4. 進化論的視点:よいことをする個体は生き残りやすい
進化生物学の視点では、利他的行動は一見不利に見える。
それでも人類が協力行動を続けてきたのはなぜか。
答えは単純で、
協力できる集団のほうが、生存率が高かったからだ。
・助け合う
・裏切らない
・信用を壊さない
これらは個人単位では損に見えても、集団単位では合理的だった。
つまり、「よいことをする性質」そのものが、
長期的に選択されてきた可能性が高い。
5. それでも「必ず報われる」とは言えない
ここで大事な注意点がある。
- よいことをしても、損をする場合はある
- 理不尽に踏みにじられることもある
- すぐに報われる保証はない
科学が言えるのは、あくまで確率の話だ。
よいことをした人は、
よいことが起こりやすい環境を、自分で作りやすい
ここまでであって、「宇宙がご褒美をくれる」わけではない。
6. 科学的に言い換えると、こうなる
「よいことをしたら、よいことが起こる」を
科学的に最大限正確に言い換えるなら、こうだ。
他者にとってプラスになる行動を選択する人は、
心理的・社会的・進化的な理由により、
長期的に見て好ましい結果を得る確率が高くなる傾向がある。
夢がない?
でも、これが現実的で、しかも強い。
7. それでも人は、この言葉を信じたくなる
おそらく人は、本当は知っている。
- 世界は完全に公平ではない
- それでも、どう生きるかは選べる
「よいことをしたら、よいことが起こる」は
因果法則というより、生き方の仮説だ。
そして科学は、その仮説に対してこう答えている。
完全な証明はできない。
最後はあなたがなにを選ぶにかということになるだろう。
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