お化け屋敷を開催してから次々と起こる心霊現象
第拾参話 誰が倒した?

2021年10月29日
体験者:弊社協力会社M様

普段お化け屋敷に入るお客様には、ゲストルームと呼ばれる接客用の部屋に一度お通ししている。ゲストルームでは注意事項の説明や、同意書のサインなどを一通り行い、お客様が複数名いらっしゃる場合は、待機場としても使用している部屋である。

その日は、お化け屋敷への入館希望者がとても多く、参加者の中には協力会社のM様ご一行もいた。M様にお願いし、一般のお客様がいるゲストルームの横にある社長室でお待ちいただく事とさせてもらった。そう、社長室はお化け屋敷の隣にあるのだ。通常はゲストルームから廊下を進み、宿直室・社長室へと奥へ進みお化け屋敷に入って頂くのだが、先に奥へ進み社長室にお通しした。
「こちらで一般のお客様が終わるまで少々お待ちください」案内係が社長室へとM様ご一行をお通しし、一般のお客様の対応に追われている時に怪奇現象は起こった・・・

社長室には社長の趣味である将棋に関係するものがいくつも飾られている。立派な将棋盤と駒がショーケースに入っており、その周りにはたくさんのプロ棋士のサインが額に入り飾られている。その手前に応接セットがあり、4人が向かい合わせに座っていた。そう、ただ座っていた。特に歩き回ることもなく、ただ座っていただけだった。にもかかわらず一般のお客様がほぼ終了し、いよいよ自分たちの番だというタイミングで、飾られていたサイン色紙の額が急にバタバタと倒れだした。M様一行は急に自分たちに向かって倒れてきた額に驚き、お化け屋敷で驚くよりも大きな声をあげた。

そんな事があったとも露知らず、案内係が社長室に行き「M様、大変お待たせしました。ご案内いたします。」と、誘導しようとしたが、M様ご一行は「今日はやめておきます」と、お化け屋敷に入ることなくそのまま帰ってしまった。M様ご一行はその後もお化け屋敷を予約してこないことは言うまでもない。

あなたがもしお化け屋敷を予約するときはゲストルームでの待機か、社長室に通されるのかをまず確認した方が良いだろう。