ネット印刷はどこがいい?大手・中小7社の比較

      2018/11/28

 

インターネットを活用した印刷サービスが開始されて、印刷の価格は劇的に下がりました。

一方で、ユーザーの中には、営業マンが訪問せずに、ネットで印刷の発注をすることに不安を感じる人も少なくありません。また、ネット上では、不満の評価も散見されます。

ネット印刷はどのように使えばいいのか?

この記事では、ネット印刷のメリットとデメリット、代表的な会社の特徴を比較します。

 

 

ネット印刷の5つのメリット

 

最初にネット印刷のメリットを考えてみます。

1:価格が安い

ネット印刷の最大のメリットは、価格が安いということです。

少部数でも安く印刷ができるのは、少量発注を行うユーザーとしてはありがたいと言えます。印刷はカラーコピーよりもきれいで、ふちに白が出ることもないので、見栄えのいいチラシを作成することができます。

営業マンを抱える印刷会社に比較して価格は半分から1/3程度の会社もあります。

 

2:納期と価格を選ぶことができる

発注の際に納期を自分で選ぶことができるのはネット印刷のメリットです。リアル印刷の場合、営業マンに確認が必要であり、会社の込み具合によっては、納期をずらされることもあります。

こうしたストレスがないことがネット印刷のメリットだと言えます。納期が短くなると価格が上がるので注意が必要です。

 

3:金額をすぐに確認できる

価格がネット上に掲載されているので、営業マンに見積もりを依頼する必要がありません。法人の担当者が予算を作成する際にも仕事が効率化できます。

リアルな印刷会社に頼む場合、営業マンに連絡を取り、仕様を伝え、営業マンから見積りが提出されるまでに1日から数日かかることがあります。

 

4:24時間発注が可能

デザイン系の仕事をしている人は、夜遅くまで仕事をしていることがよくあります。クライアントからのデザインOKの返答が夜遅くなることもあります。こうした場合でも、ネット印刷だと24時間発注をすることができます。

営業マンに発注する場合、急ぎの仕事だと夜遅くまで仕事をして翌日の朝に出勤してデータを渡さなければならないことがあります。逆に、その日に入稿したい場合は、営業マンを夜遅くまで待たせることになります。ネット印刷では、このような人的なストレスを回避することができます。

ただし、一定の時間を過ぎると、会社によっては翌日の処理になるので納期の設定には注意が必要です。

 

5:営業マンに連絡する必要がない

ネット印刷は自分の都合で発注ができるので、営業マンは印刷会社に都合に合わせる必要がありません。

また、基本的に営業行為を受けることがないので、人とのコミュニケーションが苦手な人や時間を気にする人にすれば大きなメリットと言えます。

 

ネット印刷の7つのデメリット

ネット印刷のメリットをお伝えしましたが、メリットはそのままデメリットになることもあります。デメリットを総称すると、「担当者の顔か見えない」ということになりますが、ここからはネット印刷のデメリットについてひとつひとつお話しします。

 

1:企画提案がもらえない

ネット印刷は「印刷」を請け負うことがメインなので、企画提案がもらえません。例えば、「最近売れているチラシのサンプルがほしい」というような要望には応えてくれません。

また、折り込み部数表や配布手段などの提案も、ネット印刷会社に頼らずに自分で収集することになります。こうした場合は、印刷会社以外にチラシ作りのブレーンを持っておく必要があります。

※ネット印刷でも一括で請け負ってくれるところもありますが、システムが利用できるだけで、適切なエリアなどに関するアドバイスはもらえないようです。

 

2:印刷物自体のアドバイスがもらえない

例えば、折込チラシを作成する場合、コート紙がいいのかマット紙がいいのかで迷ったとします。また、紙の厚みは55Kgがいいのか、53㎏がいいのかで迷ったとします。

こうした疑問は、経験の豊富な印刷営業マンに聞くことが最も効果的です。

他には、B4でもタブロイドサイズというものがあり、そのメリットもネット印刷に問い合わせても答えてくれないことがあります。ネット印刷の場合、印刷の経験が少ない人が受注対応をしていることが多く、知識が不足していることがあります。

発注者が印刷に詳しい場合を除き、印刷物に関して質問ができる人を確保しておく必要があります。

 

3:発注が面倒

インターネットでの発注に慣れた人であれば、ネット印刷を使うことに抵抗がないかもしれません。

しかし、最初の登録から発注までの作業を行うことが苦手な人は、リアル印刷会社の営業マンに電話をして発注する方がストレスがないかもしれません。

ITリテラシーによりますが、ユーザビエイティの低いネット印刷は発注が面倒だと感じることがあります。

 

4:入力ミスをしたらそのまま印刷される

印刷物につきものなのがミスです。ネット印刷の場合、発注者が数量や用紙、納期などを間違えなければミスは起こりにくいと言えますが、逆にミスをフォローしてくれるセーフティネットはありません。

リアル印刷の場合は、営業マンが「前回と紙が違いますよ」と言ってくれることがありますが、ネット印刷の場合大量の印刷物をさばいているため、発注者のミスはそのまま流れてしまいます。

※リアル印刷会社でも営業マンのレベルによります。

 

5:データ修正ができない

データ入稿をしてから文字の間違いに気づいたとき、再度データを修正して発注をし直さなければならないことがあります。

リアルな印刷会社の場合は文字程度には修正をしてくれることがありますが、ネット印刷の場合は、対応してくれるところが多くはありません。

最近では、文字修正にも対応しているネット印刷会社もありますので、各社のサービスを比較してみてください。

 

6:緊急のサポート体制が整っていない

ネット印刷に発注した場合、「注文受け付けました」の返信メールは届きますが、指定通りに納品されるかどうかを確認することができない会社があります。こうした不安から、特に大量部数のチラシ印刷はリアル印刷会社に発注している担当者が多いようです。

最近では、メールによる発送連絡をしてくれるネット印刷会社もありますので、この点もサービスを確認しておく必要があります。特に、広告代理店などの中間で仕事をする担当者は、「安心できる会社」を選ぶことが大切です。

また、電話での対応を強化しているネット印刷会社も増えていますので、合わせて各社のサポート体制を比較することが大切です。

 

7:色見の指示を出すことができない

ネット印刷は複数の印刷物を付合せて同時に印刷することでコストを抑えています。ですから、標準濃度というインク濃度によって印刷をしています。

印刷機械の精度が上がっているので、データのまま印刷ができるようになっていますが、ネット印刷会社によっては最新ではない機械で印刷をしている場合もあります。こうした会社では2回同じものを発注しても色が違うことがあります。

リアル印刷会社では、前回の印刷物を見本として印刷をするので色目のミスが出にくいと言えます。

また、化粧品のチラシなどで、「赤を強めに」というような詳細な指示を出すこともできません。

 

 

ネット印刷の市場規模と各社の売上規模

 

ネット印刷の市場規模は、約1,000億と推定されています。

参考記事

新しく開業するネット印刷サービスも多く、下記サイトの登録数を見ると、247サイトとなっています。他にもサービスはあるので、300社以上のサイトがあると予想されます。

ネット印刷比較サイト
https://natuna.jp

最大手はプリントパック、2位グラフィック、3位はラクスル 、4位はプリントネットとなります。この4社の売り上げ合計で、約700億円となり、シェアのほとんどを占めています。

https://www.printpac.co.jp

 

https://www.graphic.jp

https://raksul.com

 

https://odahara.jp

 

 

ビジネスモデル・運営の特徴

 

設備

設備は持っている会社と持っていない会社に分かれます。

■ 印刷会社としてスタートして自社設備を拡大しつつ成長している企業

→プリントパック、グラフィック、プリントネット

■ 設備を持たず、協力会社に依頼

→ラクスル

もともとリアルな印刷会社でも、自社設備のない印刷物の注文には、外注依頼が行われているので、設備があることが絶対的に必要というわけでもありません。

しかし、自社設備があることで、納期や価格をハンドリングしやすいと言えます。

ラクスル はプリントネットの株式を保有している点を考えると、外注していると思われます。設備がなければ安定して注文を受けてくれる外注先が必要です。

また、ラクスルの有価証券報告書の中も附属明細表の「有形固定資産等明細表」を見ると、「機械及び装置」「工具、器具及び備品」「リース資産」を合計で7.8億円分保有していることになっています。おそらく印刷機を保有していることが想像できます。しかし、工場を持っていないので、提携印刷会社に設備を導入していると考えるのが自然です。

参考記事

ラクスル上場が教えてくれる、シェアリングビジネスの「ある限界」

ネットでの受注をすることはもちろん、小口の発注が多いので、生産力もネット印刷で売上をアップさせるために重要な要素となっています。また、注文が殺到した時に、短納期対応がストップしていることもあるので、事前に確認が必要です。

 

 

印刷物の知識

受付窓口の知識にも差があります。

■ 受付業務をシステマチック行う

■ 印刷知識があり、顧客の相談に乗ることができる

ネット印刷の場合、印刷の仕様を正しく入力すれば納期通りに印刷物が届きます。しかし、入稿したデータに不備があった場合、データ修正後に再発注をする仕組みになっている会社がほとんどです。データ不備の内容が理解できれば問題ありません。しかし、不備の内容を電話で確認したい場合、電話窓口担当者の印刷知識の有無が利便性に影響します。

 

アイテム数

発注が可能なアイテム数も各社によって違います。大手4社はアイテム数が多く、中堅になると得意分野を打ち出したメニューになっています。

アイテム数は次の3つのパターンになります。

■ 特殊印刷を含み、ほとんどの印刷物に対応している会社

■ パンフレットやチラシなど、オフセット印刷を中心にした会社

■ 冊子や名刺など、アイテムに特化した会社

 

 

電話対応

■ ほとんどつながらない

■ つながるが待ち時間が長い

■ ほぼ確実につながる

電話対応は、コストアップにつながるので、各社によって対応にばらつきがあります。各社の対応については、口コミサイトなどが参考になります。

 

 

評価

 

各社の評価は、オリコンの満足度ランキングを紹介します。発注側が印刷物に知識を持っているほど、不満に思うことが少ないと言えそうです。

https://life.oricon.co.jp/rank-net-printing/

実際、各社へのインターネット上での評判は分かれています。評価は低くても、サービスが悪いとは言えないこともあります。規模が大きいほど、様々な顧客からの発注があり、印刷を発注する側の知識とネットリテラシーによっては、クレームになることもあるからです。

 

 

大手以外の会社の紹介

 

大手以外にも特徴的なネット印刷会社もあります。

オリコンランキングトップ

東京カラー印刷

東京北千住に本社を置く印刷会社です。パンフレット、ポスター、チラシなどのオフセット印刷がメインとなっています。デザインの定額プランも提供されており、リアルな営業をインターネットに移行しているイメージです。1箇所の自社工場で印刷をしていると考えれば品質は安定しています。沖縄、離島は送料がかかります。

 

 

イロドリ

2011年創業の新しい会社です。用紙の銘柄まで選ぶことができるので、印刷にこだわりのある方に適したネット通販だと言えます。また、印刷に関する情報を提供するコンテンツサイトを運営し、SEO対策にも精通していると思われます。チャットでの回答など、サポート面も充実しています。

 

プリントダップ

金沢市で折込チラシを専門としたダイトクコーポレーションが運営。積極的に電話での対応をしている点に特徴があります。確実に電話がつながるという評価です。また、担当者が名前を名乗るので、リピートや問合せ対応が適切。商品アイテムも大手同様に豊富であることも特徴です。

 

 

ネット印刷会社の選び方

 

ネット印刷会社の選び方は、印刷物へのこだわりで決めることをおすすめします。

例えば、

1:発注元が自社

2:クライアントが存在する

代理店などで、クライアントが存在する場合は、再販などは注意が必要です。昨今は、印刷価格が下がり、リアル印刷会社が、クライアントから受注した印刷物をネット印刷に発注している例も増えています。

 

最終的には、次の3点を検討の上、複数の会社を試してみることをおすすめします。

1:価格

2:顧客対応

3:品質

印刷物について知識があり、インターネットリテラシーが高い人ほど、ネット印刷を使うメリットは大きくなります。不安のある方は、各社とも値段は大きく変わらないので、サービス面で選ぶことをおすすめします。

 

 

まとめ

この記事ではネット印刷大手4社と評判の高い中小3社を紹介しました。ネット印刷の普及により、印刷物の価格が下がりました。少部数でも、カラーコピーよりも安いことがあるので、印刷物発注の裾野が広がったと言えます。

しかし、各社が価格やサービスの競争をするほど、各現場での対応は負担が大きくなり、品質や対応に差が出てくることが考えられます。

発注側も印刷物の知識を身につけ、効率的にネッと印刷を活用していただきたいと思います。

 

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